ハトの害について
ハトは【食欲旺盛・群れて行動・繁殖力が強い】という特性を持つ鳥類です。
ハトは平和の象徴とも言われいますが、騒音被害をはじめ糞害、病原菌により致命的な病気になることもあるのです。ハトをはじめとした鳥類被害の知識を持っておきましょう。
強い繁殖力
ハトの繁殖は年に4〜5回といわれており、1度に2個の卵を産みます。特に春先が発情期ですが、その他の季節でも交尾するため1年中卵を産みます。
鳥類によって運ばれる(伝染する)代表的な病気
サルモネラ中毒
サルモネラ中毒とは、腹痛・下痢を伴う発熱を引き起こし、高熱が出る場合もある病気です。 一般的には、ネズミ等の排泄物から感染する場合が多いのですが、ハトの中にサルモネラ菌を保有している場合(約2%程度)がありハトの糞から食中毒が起こることもあります。
サルモネラ中毒は、集団食中毒などの報道でよく耳にする病気です。
たいていは、ネズミの排泄物からサルモネラ菌に感染するケースが多いようです。
ただ、ハトの中にもこの菌を保有しているものがおり(約2%)、ハトの糞から食中毒を引き起こすケースもあります。 腹痛・下痢を伴う発熱を引き起こし、高熱が出る場合もあります。
クリプトコッカス病
クリプトコッカス病は、ハトの糞に含まれるカビの一種が原因といわれる病気です。 大気中に拡散されるカビを人間が吸い込むことで発病し、軽傷の場合は皮膚炎等の症状で済みますが、重傷の場合、特に脳に感染すると脳炎・髄膜炎を発症し発熱・記憶障害等の症状が出ます。
近年最も注目されているクリプトコッカス病は、ハトの糞に含まれるカビの一種が原因の病気です。
大気中に拡散されたカビを人が吸い込むことにより発病します。 軽症の場合は皮膚炎程度で済みますが、脳に感染した場合、髄膜炎・脳炎を発症し、発熱・人格変化・記憶障害といった症状が出ます。
特に、クリプトコッカス性髄膜炎は致命率が約12%といわれる恐ろしい病気です。
オウム病
オウム病は一般的に鳥類に感染する病気です。ハトの糞等に含まれるウイルスにより人間に感染することもあります。 軽傷の場合は風邪に似た症状がでます。重傷の場合は、肺炎に似た症状がおこります。
オウム病は従来、鳥類に感染する疾病ですが、ハト(30〜50%)の糞や呼気沫に含まれるウイルスによって人間にも感染します。 軽症のものはカゼと似た程度ですが、重くなると肺炎のような症状が現れます。
普段ハトに接触する機会の多いお寺の職員に、オウム病抗体保有調査を行ったところ18%が陽性でした。
ニューカッスル病
ニューカッスル病とは、多くの鳥類が病原菌を持つといわれています。 呼気沫や外部寄生虫の媒介によって発病し人間に感染した場合は、一般的に、急性類粒結膜炎を発症することが多い病気です。
ニューカッスル病は、ハトを含む多くの鳥がその病原菌を持っていますが、呼気沫や外部寄生虫の媒介によって発病します。 人間に感染した場合は、一般的に、急性類粒結膜炎を発症することが多いようです。
ヒストプラズマ症
ハトのフンに空気中の胞子が落ち、温度・湿度などの条件がそろうと急に増殖したカビの一種から発病し、人が触れてしまうと感染してしまい肺結核に似た症状が起こります。
トキソプラズマ症
トキソプラズマ病は、トキソプラズマ原虫と言われる単細胞生物がハトから人に寄生することで発症します。 体の免疫機能が正常なときは症状が出ることはほとんどありませんが、低下しているときにはインフルエンザのような症状を引き起こすこともあります。
妊婦の胎盤が感染を受けると流産につながり、出産しても子供に脳障害を生じてしまうという危険性もあります。
騒音被害
ハトが集まったりする時や繁殖期に鳴声や羽音による騒音被害によりストレス障害等を起こす場合があります。
糞(フン)の汚染被害
ハトは食欲が旺盛なのでもちろん排泄物が多いのです。ハトをはじめとした鳥類の糞は酸性が強い為、洗浄することが困難で長時間放置すると金属類が腐食するおそれがあります。
【排泄物による環境被害】
ドバトは食欲が旺盛であるため排泄物量も多い。糞はその成分特性により洗浄が困難で、長期間放置すると金属類の腐食を促進する。
現在、文化財としての寺院をはじめ、一般住居、ホテル、旅館、ビル等の一般建築物、
ならびに病院、橋梁、学校等の公共施設の汚損。一般家庭における洗濯物、駅舎、
競輪、競馬場、商店街アーケード街などにおける客の汚染、自動車など工場における産業製品の汚損等、広い範囲での汚損が発生している。
【病気による健康上の被害】
アメリカの報告によれば、ドバトが伝播する主要な疾病としてクリプトコックス症、ピジョンオニソージス、脳炎、ニューカッスル病、ヒストプラズマ症、サルモネラ食虫毒、トキソプラズマ症等があげられている。
ドバトは「鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律」において狩猟鳥に該当しないため、
駆除(有害駆除)のために捕獲するには都道府県知事の許可(法第12条)を受けなければならない。
駆除方法には狩猟法に触れない次の方法がある。
●防鳩網の採用
●防鳩構造
●忌避剤による方法
排泄物による被害
ハトは食欲が旺盛であるため排泄量も多く、糞はその成分特性により洗浄が困難で長期間放置すると金属類の腐食を促進させます。また集合住宅などでは、布団や洗濯物が汚される被害が耐えません。
悪臭被害
ハトの糞は雨天時や夏の湿気が高い時にはひどい悪臭を放ちます。
騒音被害
ハトが群棲するときや繁殖期における鳴声や羽音による騒音被害があります。
健康上の被害
ハトの糞にはいろいろな病原菌が潜んでいます。乾燥した糞は、空気中にただよい、呼吸とともに私たちの体内に入り込み、重大な健康被害を起こす原因となっており、影響は重大です。
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外部寄生虫による被害
ハトの外部寄生虫には、様々なダニや昆虫類が確認されています。その中には人間を刺咬するものもあり、健康に被害を及ぼす可能性があります。
営巣場所
雨の振り込まない棚状の場所へ枝や木片時には針金などを使ってねぐらや巣をつくります。
縄張り
巣の周囲わずか数センンチメートルのみで、狭い場所でも多くの中間と一緒に暮らします。
習性
通常数羽から数十羽が群れを作って生活し、時には100羽の大きな群れを作ることもあります。また、闘争心が強く、他のハトの侵入に対しては徹底的に闘争します。 |
フンの堆積による被害
鳥糞はアルカリ性が強いため、堆積して時間が経つと、水による洗浄だけではどうにもなりません。
建物の壁面や屋根、工場の機械やプラント設備、倉庫の資材や製品など、素材にもよりますが、科学洗浄でなければ復旧しないこともあります。
その除去は大変厄介なうえ、時には高額なコストが必要となってしまうことも多いようです。
人への落フンの被害
多く人が集まる電車のプラットホームや野外競技場、商店街アーケード、神社仏閣、病院、学校などでは落糞によるトラブルが多く発生しています。
運悪く衣服や頭髪に落とされると、異臭や汚れがなかなか落ちず、不衛生きわまりなしです。
ハトやカラスが家屋やビルに集まったり住みついてしまうことにより、さまざまな被害や問題が発生します。ハトは繁殖力が強く、食欲が旺盛で、排泄量も多い鳥です。
しかもその糞は洗浄が困難な成分特性を持ち、長期間放置すると金属類の腐食を促進させます。悪臭、鳴き声、生理的な嫌悪感、布団や洗濯物が汚されるなどの被害も絶えず、心的なダメージを受ける方も少なくないでしょう。
いちばん恐ろしいのは、空気中に存在する目に見えない糞です。ハトに限らず鳥の糞には何かしらの病原菌が入っています。
乾燥した糞は空中をただよい、知らず知らずのうちに人間の体内に入り込み、伝染病をひき起こす可能性があります。
ハトが伝播する主な疾病としては、クリプトコックス病、オウム病、 脳炎、ニューカッスル病、ヒストプラズマ症、サルモネラ食中毒、トキソプラズマ症などが挙げられます。
このうち最も重大なのは、ハトの糞に多く含まれるクリプトコックス・ネオフォルマンスというカビによって発病するクリプトコックス病です。
糞の中で繁殖したカビは糞の乾燥とともに空気中に飛散し、これを吸収すると肺に侵入して初期感染巣を作り、その後、体全体に蔓延するとほとんどの患者は死亡するといわれます。
このカビは乾燥に強く、2年以上も生存するそうです。
また糞だけでなく、ハトの体に寄生する虫も問題です。寄生虫には、いろいろなダニやシラミ、ノミが確認されており、その中には人間を刺咬するものもあります。
ハトが人間の生活環境に近く侵入してきた場合、ハトの寄生虫による被害も十分に考えられます。
増え過ぎたハトへの餌やり自粛の成果が現われている自治体もありますが(参照:Owl 共和国「鳥に餌をやらないで!」)、実際に被害にあわれている方にとっては切実な問題で、固体数が自然に減るのを待っていたのでは遅すぎます。
しかし、どんなに迷惑なハトでも、狩猟鳥ではなく野鳥ですので、捕獲したり殺害することはできません。
ハト害から解放されるには、ハトを寄せつけないように対策を講じるしかないのです。
特徴 |
ハシブトガラス |
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全長56cm、体重600〜750g。
全身黒色をしています。嘴は太く、上嘴は大きく湾曲しています。額は盛り上がって、丸みがあります。出っ張って見えます。「アーアー」「カーカー」と澄んだ声で鳴きますが、濁った声でも鳴き色々な声を出します。九官鳥のように人間の声や、猫等動物の声を真似るカラスもよくテレビで紹介されています。様々な声を出すことが出来るようです。 |
ハシボソガラス |
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全長50cm、体重320〜686g。
全身黒色をしています。嘴はハシブトカラスより細く、湾曲は少ないです。「ガーガ―」「ガアァガアァ」と濁った声を出します。 |
ミヤマガラス |
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全長47cm、体重325〜516g。
全身黒色をしています。嘴は細く尖っています。成鳥では嘴の基部が灰白色で目立ちますが、幼鳥では黒色をしています。ハシボソガラスに似た濁った声を出します。 |
すみか |
ハシブトガラス |
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日本では留鳥として全国に生息しています。人家の近くでも多く見かけられます。 |
ハシボソガラス |
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日本では留鳥として全国に生息していますが、沖縄ではまれな冬鳥とされています。農耕地や河川敷のような開けた環境を好みます。 |
ミヤマガラス |
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冬鳥として西南日本を中心に渡来します。特に九州でよく見かけられます。
近年は、越冬分布を日本海沿に東へと範囲を広げています。
市街地、農耕地、林、河原、海岸、山地なおいたるところで見かけられるようになりました。ハシブトガラスは市街地や林を好みますが、ハシボソガラスとミヤマガラスは農耕地など開けた場所を好みます。
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えさ |
昆虫や種子、果実を主に食べますが、鳥の卵、ヒナ、残飯や動物の死体なども口にし雑食性です。
ハシブトガラスはハシボソガラスに比べて動物質の餌を好む傾向があります。食べ物をその場で食べずに、木の枝や建物のすきまに蓄えて後で取り出して食べる貯食行動を行います。
クルミを食べるカラスもいます。硬いクルミをどうやってカラスが割るか知っていますか?人間の車の前にクルミを置いて、車に引かせるカラスもいるそうです。そんな頭を使うカラスは、犬ぐらいの知能を持っていると言われています。
また、カラスは咽に食べ物を溜め込むことが出来ます。つまり、咽が貯蔵庫としての機能をはたしているのです。
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繁殖 |
3月から7月に樹上や高電線の鉄塔に木の枝や針金などで巣を作り、一回で3〜5個の卵を産みます。抱卵は雌だけしかしません。20日前後で卵は孵化し、雌雄でヒナに餌を与えて約35日ほどで巣立ちに至ります。
巣立ちした後も、50〜100日ぐらいは家族で行動します。
ミヤマガラスは日本では繁殖を行いません。一夫一婦制。夫婦で行動します。子育て時のカラスは大変デリケートで、巣に近づいた人間を襲う被害が多くなっています。
これは、カラスの巣を作る場所が人間のそばになってきたからこそだと考えます。
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その他 |
カラスは、声を使って仲間と会話します。加えて高い学習能力も持っています。 |
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